K2さんの雑記
2005-01-22(Sat)■ [本]誰のためのデザイン?最近あんまり読書する時間が取れないのだが、久しぶりに暇な午後を送っているので、やっと積んである本が読める。 「ある道具をうまく使えなかったら、それはあなたのせいではなくて道具のデザインが悪いせいである」 Amazonのレビューワーのレビューから引用させてもらったが、この考えに従って、デザインとはどうあるべきかを論じた、認知科学の本である。 まだ2章に入ったところだが、ここで一つ私は気づいた。本とはあまり関係ないのだけど、「なぜ、理科を学ばないといけないか」ということについての答え。 私は日本は技術立国・科学立国でいて欲しいし、今の子供の教育水準の低下を危惧している。 なぜ理科を学ばないといけないの? この質問には、子供に理科を学ばせるために適切に答えなければならないと思うのだが、明確な答えを私は今まで見つけられていなかった。 科学・技術系の仕事に就くならまだしも、就かないなら物理なぞ日常生活では使わないから必要ない。これは、大人からもよく聞かれる意見なのだが、この意見に明確に反論できなかった。たとえば、とんでも系の科学にだまされないために必要とか、いろいろ思いつくのだが、いまいち自分の中でしっくりこない。要は、科学的な考え方を身につけておく必要が現代人にはあると思うのだが、それはなぜなのか? これを自分で自分に説明できない状態だった。 答えを、この本を読んでいる途中に気づいて、私はうれしかった。 この本の中では、「人は、ものを使うときには、自分で作ったメンタルモデルに従って、ものの動作を予測して使う」ということが書かれている。例えば、サーモスタットの動作。デロンギのヒーターのような、サーモスタットがついた装置で、人はより早く温度を上げたいときに温度調節をMAXにする。これは間違いなのだ。サーモスタットは単にある温度になったときに入ったり切れたりするスイッチの役目をしているだけで、ヒーターの動作状態としてはオンまたはオフの二通りしかない。だから、設定温度を上げても、早く暖まるわけではない。 なぜ間違った操作をしてしまうのか、それは人が間違ったメンタルモデルを自分で作ってしまうからだ。サーモスタットの場合は、サーモスタットがバルブ機構のようになっていて、ヒーターのパワーをコントロールする装置であるというメンタルモデルを作ってしまう。だから、温度調節をMAXにすると、ヒーターのパワーが最大になると錯覚する。 人がうまくものを使えないのは、正しいメンタルモデルを作るための手がかりが、そのデザインの中にないからであるという流れで本書の論は展開していく。 で、私は少し横道にそれた。世の中にはそういうデザインのせいで使いにくくなっているものであふれている。それはたぶんこれからも直らない。とすれば、人はうまく生きていこうとすれば、正しいメンタルモデルを作れなければならない。このメンタルモデルを作る力をつけるためには、基本的な理科を知っている必要があるんじゃないか。 確かに、自分を振り返ってみると、自分はメンタルモデルを作ることに関しては、人より優れていると思う。これによって例えばトラブルにあっても原因を解明する力に長けているとか、人よりも早く複雑なものの使い方を習得できるとか、そういう特徴が出てくるんだと気がついた。私のメンタルモデルを作る力は、科学的な知識・経験・センスにうらうちされているものである。 正しいメンタルモデルを作る力をのばすには、科学的な知識、経験やセンスをのばす必要がある。 まぁ、本の感想としては不適切なのだが、これに気づいたのでうれしくてここに書いておく。理科を学ぶ理由を人に話すときに、上記のことを簡潔に説明できるかというとちょっとまだ怪しい。ここからもう一工夫必要だと思うが、私の中では合点が行ったので、とりあえず自分の中に核はできたと。 ■ メンタルモデル人はメンタルモデルを作るということにどん欲であり、この行いは好奇心を満たす行為と比肩されることではないだろうか。メンタルモデル作成欲と好奇心、この二つは人を進化させている根元の力だと思う。 技術者が問題を解決して快感を得る、これを得るために技術者をやっていると言っても過言ではないと思っていたが、実は問題を解決した快感なのではなくて、もっと自分に閉じた、「正しいメンタルモデルを見つけた」という快感なのではないかと今思った。 2007-01-22(Mon)■ [FireFox]Sleipnirから乗り換えGMailの本文を、等幅フォントにできないものかと調べると、どうやらFireFoxではできるようだ。で、あっさりとFireFoxに乗り換えるべく、これから準備する。以下顛末記。 FireFoxは、テキスト選択がキーボードでできるのがすばらしい。IEのテキスト選択には、癖がありすぎて、閉口し続けている。 なお、乗り換え元のSleipnirは1.66。FireFoxは2.0.0.1。 ■ [FireFox]GMailの本文幅を等幅に「Gmail の本文を等幅フォントで表示する (Bowz::Weblog)」より。 profile-directory/chrome/userContent.cssに、以下を追加。 @-moz-document domain(mail.google.com) { div[class="mb cb"] { font-family: monospace !important; font-size: 12px !important; line-height: 18px !important; } textarea { font-family: monospace !important; } } ■ [FireFox]Tab Mix Plusタブ拡張には、Tab Mix Plusを入れる。これを入れると、とりあえず、Sleipnirのタブ機能に対して、ほとんど遜色なくなる。 新規タブの追加を左端にするというのはできなさげ。 ■ [FireFox]Google ToolbarGoogle ToolBarを使うのは久しぶりだ。 FireFoxのデフォルトの検索ボックスでは、あまりにもさみしいので。 あー、でも、Wikipedia検索とか、辞書検索とかは簡単にはできなくなってしまうのかな…… ■ [FireFox]オートアンカーの変わりに、Copy URL+「hxxk.jp - Copy URL+ をカスタマイズ」より。 この雑記を書くときなど、オートアンカーがないとかなり不便。変わりのものを探すと、一応オートアンカーのFF改造版なんてのもあるようだが、FireFox 2.0には対応していなさそう。で、上記のCopy URL+というプラグインを導入。 カスタマイズはuser.jsを作成して、そこに以下のように書いた。 user_pref('copyurlplus.menus.1.label','tDiary wiki link'); user_pref('copyurlplus.menus.1.copy','[[%TITLE%|%URL%]]'); user.jsは、UTF-8で保存しないとうまくいかない。 これで問題なし。 ■ [FireFox]ダブルクリックで、前へFireFoxは、マウスジェスチャのカスタマイズができない。余白のダブルクリックで、「前へ戻る」機能を使っていた。これがないと結構つらいので、いろいろ検索。 で、「えのかた Firefoxのアドオン「userChrome.js」用のマウスジェスチャースクリプト バージョンあっぷ」に書かれている方法を少し改造して、左ダブルクリックで前へ戻るようにカスタマイズした。 ■ [FireFox]とりあえずカスタマイズ終了前に一度FireFoxに挑戦したときは、挫折した。よく覚えていないのだが、何か感性に合わない部分があったように記憶するが、たぶん全然カスタマイズしていなかったんだろうな。 今回、FireFoxを使用してきて、プラグインが簡単にインストールできることに感激。また、起動等も思っていたよりも速いので、前になぜ挫折したのか、不思議に思う。 たぶん、乗り換えてしまうと思うのだが、これをたとえば職場で導入するために、また同じカスタマイズを繰り返すのは、結構面倒に感じる。Sleipnirのように、フォルダごと保存しておけば、別のPCに持って行けるとうれしいのに。 FireFox、よくできてます。どうりで、IEからシェアを奪い続けているわけだ。 1965|09|
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◆ miimradi [Sleipnirは使っていないのでピント外れなコメントかもしれませんが、Firefox Portableはどうでしょ..]
◆ K2 [miimradiさん、こんにちは。全然ピントはずれじゃないですよ。というかどんぴしゃです。 昨日の自宅での乗り換え..]