[映画]禅 ZEN

感想
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喜びも苦しみも涙も…。あるがままに。750年前の乱世の鎌倉時代、困窮する人々やいくさで滅ぼされた怨霊に怯えるときの権力者の苦悩を自らもひとつになって受け止めていった孤高の人・道元禅師。彼によって導かれた禅ZENの教えは今なお人々の心に輝き、その光を失わない。

2009年の角川映画。Amazon Primeで視聴。

真面目な伝記映画であるが、エンターテイメント的にも考えられていて、2時間超、十分楽しめた。

座禅には以前から興味があり、飛び込みでお寺に座禅させてもらいに行ったり、かなり前だが2年ほど毎朝15分ほど座禅を組んでいた時代もある。長く座っていないが、マインドフルネス的に使っていた感じで、本当の仏教の禅とはかけ離れていたのだろうとは思っている。

道元が開祖した曹洞宗は、福井県永平寺が大本山である。道元は宋に渡って教えを請い、悟りを開き、帰朝する。建仁寺などを経て、永平寺に居を置く。映画では、他の宗派から迫害を受け、寺を焼かれ、逃げるように永平寺に落ち着くように描かれている。

禅宗は只管打坐を基本としている。仏教はもともと釈尊が、人は救われるためには、自分の一切の欲望を捨て、ありのままの自分を受け入れることを説いたと思っているが、座禅はその教えを忠実に実現させようとする一種の方法論のように理解している。映画も基本的にはその考え方で理解できる。

最近読んだ「サピエンス全史」で、宗教とは、1.超人的な秩序の存在を主張する 2.超人的秩序に基づいて規範や価値観を確立し、それには拘束力があるとみなす と定義されている。この定義からすると、仏教はどちらかというと哲学であると考えられる(サピエンス全史でもそのように書かれている)。

本映画でも、超常的な現象の存在などは描写されておらず、道元は信念の強い普通の人として描かれている。北条時頼が殺戮した人々の魂に祟られる描写はあるが、これも実際には心の問題として道元によって処理される。

そのうち正法眼蔵にも挑戦したいと思っていたので、道元とはどういう人だったのか、どういう生き方をしたのかを概観するにはちょうどよい映画だった。

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