1999年2月-2
先日「コンピュータの使い方」と題して、 プログラミングのすすめの導入を書きました。 今日は、これを続けてみたいと思います。
プログラミングできる環境と技術を持っていると、 コンピュータを使う上での工夫が違ってくるというお話を前に書きましたが、 ちょっと例をあげて考えてみましょう。
インターネット時代になって、 手紙を書く機会が飛躍的に増えたことと思います。 この中で、引用という手法がありますね。
以下、引用
> 今年もF1に日本人が出場できそうです。高木虎之介は、ほぼ
> アロウズのシートを確保した模様。どんでん返しはこれで打ち
> 止めにして欲しい。正式発表は3月1日。おめでとう虎之介く
> ん。今年も切れた走りを見せてくれ。
これは昨日の日記の文章を引用したものです。 前に引用記号をつけていますが、 こんな風にレイアウトされたものをよく見ますよね。
さて、僕が今日記を書きながら上記の引用を作った手法は、以下のようなものです。
これを簡単にしようと思うのが、 コンピュータを使っている上での由緒正しき反応。 こういう反応が出来ない人は、 効率化ということについてもうちょっと考えた方がいいです。
次に、手法を考える。手法としては、エディタのキーマクロ機能を使うとか、 クリップボード機能を使うとか、いろいろと考えられます。 しかし、今回のような作業だと、クリップボードでは少々弱い。 エディタのキーマクロなら、かなり簡単にできます。 エディタのキーマクロも、慣れないとうまく動作しませんから、 日頃の精進が大事です。
次に、フリーウェアなんかを探すことも考えられますが、 行の先頭に引用記号とスペースを追加するだけのツールは、 なかなか見つけることができないでしょう。 こういう非常に簡単な機能を実現するツールは公開されていることが少ないです。
さて、もしここで、 なんらかのテキスト編集が可能なプログラミング言語を持っている、 あるいは知っているなら、選択肢が広がります。
一度作れば何度も使えます。 それに行頭に自分が使う引用記号と場合によってはスペースを挿入するだけだと、 うまくやれば5分以内で作れるでしょう。
でも、実際には、そのアイデアを練ったり実際に作業をしている間に、 100行に引用記号を手作業で追加している方が、速い場合も多いでしょう。 ここで作業効率を考える上でのバランス感覚が必要なのですが、 これはまた別の機会に。
ここで、あるファイルを読み込んで、先頭に引用記号をつけ、 別のファイルにセーブするツールを作ったとしましょう。 これは別の機会にも使えますが、別の機会にも使えるようにするなら、 ファイルを扱うよりも、クリップボードの上に載っている文書に、 引用記号をつけるというツールの方が汎用性が高いです。 ハードディスクの上にゴミも残りませんので、いいでしょう。 起動すれば、クリップボード上の文書に引用記号をつけ、 その後終了するだけのツールです。
このツールをデスクトップにショートカットとしておいておけば、 引用したい文書をクリップボードにコピーし、 そのショートカットをダブルクリックして起動すれば、 引用文字列のできあがりです。
実際には、プログラミング技術としてクリップボードを扱えるようにならないと、 上記のツールはできないわけですが、さほど難しいわけでもありません。
こんな風に、効率化について考えを巡らせることができるのが、 由緒正しきコンピュータの使用方法だと思います。
みなさんはどう思いますか?
今日はちょっと趣向を変えて、細切れ日記。
今年もF1に日本人が出場できそうです。高木虎之介は、 ほぼアロウズのシートを確保した模様。 どんでん返しはこれで打ち止めにして欲しい。 正式発表は3月1日。おめでとう虎之介くん。今年も切れた走りを見せてくれ。
抽象化すると高度な概念で作業できるが、どのレベルで抽象化するかが問題。 抽象化にこだわって具象を忘れるのは、バランス感覚の欠如。 思いこんでいる人にいくら説明してもわかってもらえない。 なまじっか頭がいいのも考え物だな。
最近のスポーツ紙に、「ノー文句」という言葉をやたら見る。 誰々は、この決定にノー文句。このフレーズ流行ってるの? 1社だけかと思ったら、 今日、別の新聞でも見た。 どう見ても日本語じゃないぞ。まだ「アウトオブ眼中」の方がユーモアがあっていい。 少なくても新聞で使う言葉じゃないでしょ。いくらスポーツ紙でも。
今朝は4時半に起こされて、睡眠時間は3時間強。眠いです。 帰ったら爆睡(←これも日本語とは思えない)するぞ。
阪神のキャンプも終わり。 この時期は僕も井の中の蛙になるので、どう考えても優勝するよなと毎年思っている。 今年の僕の予想は4位(無難〜)にしておきましょう。 これより上に行ったら、大満足。
僕の仕事はこれから第2のピークを迎える。 前は実践と学問の中庸くらいだったが、今回は、最も実践よりの作業と、 最も学問よりの作業が並列に走る。頭と目から血が出そう。 夏が過ぎるまでは休む暇無しだな。
今日は給料日。明細だけもらってもありがたみがあまりないよね。 嫁さんに渡しても威厳はない。 こういうところから父親の尊厳が落ちていくのかも。 お母さんが感謝しないと、 子供は、家庭には自動的にお金が入るものだと錯覚するんじゃない? ちなみに、うちの嫁さんにはあてはまらないけどね(と信じている)。
僕は大学1年生の時にはじめてコンピュータを所有しましたが、 それ以来あっという間に15年近く歳月が流れました。 その間、僕自身は自分なりのコンピュータの使い方を模索し続けています。
「自分なりの」と言っても、もちろん人の意見を参考にしていますが、 いつもどんな工夫をすれば使いやすくなるかを考えています。
現在、WindowsやMacという非常に使いやすく作られたOS、 それにワープロや表計算といったアプリケーションがあるので、 多くの人は、特に工夫などはしないでコンピュータを使っていると思います。
ところが、まだDOSしかなかった時代は(Macはあったかもしれないが、 僕は使っていなかった)、コンピュータを使いやすくする努力自体が楽しく、 工夫をしないと快適に使えない時代でした。 使いやすくするツールを探し(ほとんどがフリーウェアだった)、 カスタマイズし組み合わせることで、 自分にとって便利なように改造していくことは、 コンピュータを使う上での醍醐味でもありました。
ここでちょっと上をねらおうとすると必要になるのが、 プログラミング環境とプログラミングができる技術です。
とは言っても、僕自身、最初の10年近くは、 本格的なプログラミング言語は使っていませんでした。 アプリケーション付属のマクロや、バッチファイルなどを使用していました。 そのうち、テキストファイルにいろんな処理を行える「AWK」というツールに出会い、 これとバッチファイルを組み合わせることで、 ほぼやりたいことはなんでもできるという自信を持つようになりました。
Windows時代になると、確かにDOSなんかに比べて飛躍的に使いやすくなったんですが、 ちょっと細かいことをしようとすると、どうもスマートにできない。 バッチファイルも、起動するとゴミのアイコンを生成するからなんか嫌だし、 バッチファイルを使わないとなると、 複数のアプリケーションを一度の操作で立ち上げるなんて非常に基本的に思える芸当も、 簡単にできなくなってしまいました。
どうしてもWindows上の開発環境を手に入れ、 そこでプログラミングする技術を学びたいと思った原点はここにあります。
僕の場合、Delphiに巡り会って、これにのめり込み、 今ならかゆいところに手の届くような処理は、 自分で作ったアプリケーションでやってしまいます。 昔で言うところのバッチファイルを作る作業が、 現在ではプログラムを作る作業になったということです。
大事なことは、 プログラムを作りたいからプログラミングを勉強するのではなくて、 コンピュータをより使いやすくしたいからプログラミングを勉強する。 こういう考え方がもっと広まれば、 プログラミングはもっとみんなの身近にやってくるでしょう。 そういう方法論なら、プログラミングはそんなに難しくないんですよ。 作ったプログラムは使い捨てで、誰にも見せる訳じゃないんだから。 汚くたって、バグがあってもいいんです。
ということで、プログラミングのおすすめでした。 (書きたいことが全然書けなかった(笑)。 このテーマに関しては日記では書けないかもしれないな。駄文だ(泣))
先週、今シーズンのF1に日本人のシートがほぼ無いという話を書きましたが、 今日になって、高木虎之介に目があるようなニュースが入ってきました。
今年のF1第1戦は、3月7日にメルボルンであるのですが、 そこのピットガレージのペイントにTAKAGIの文字が…
http://www.atlasf1.com/news/1136.htm
まだアロウズチームからも正式発表が無いので、未確定の情報ではありますが、 かなり現実味を帯びた情報であることは確かです。
ドライバーエントリーの締め切りは3月4日で、 それまでにははっきりしたことがわかるはずですが、 虎之介の走りを今年も見ることができるかもしれません。
中野信治のその後については情報がありません。 信治は今どこにいて何をしているのか? きっと一人で道を切り開いてきた信治のことだから、失意にくれる暇などなく、 今年の身の振り方のために元気に奔放していることと思います。
来年以降のF1復帰の姿を見るのを楽しみにしています。
なお、メルボルンF1を僕は生で見ることができません。 いろいろと用事があるので京都に移動しています。 フジテレビ系列で生放送予定なので、みなさん見てください。 僕はしっかり録画して、 後日、予選からすべてを、情報シャットアウト状態で見たいと思います。
今日、F1に参戦しているミナルディチームの、今期布陣が決まりました。 マルク・ジーンとルカ・バドエル。 残念ながら、中野信治の名前はありません。
もう一方の日本人、高木虎之介はアロウズのシートを巡って交渉していましたが、 こちらもミカ・サロとペドロ・デ・ラ・ロサで決まりのようです。 まだ噂レベルではミカ・サロと高木が入れ替わるのではないかという話もありますが、 ほぼ決まりと言っていいでしょう。 今シーズンのテストでは、アロウズの中で虎之介は最速なんです。 それでもシートが確保できないこの現実。
この布陣で決まってしまえば、 今シーズンのF1では10年以上ぶりに日本人が走らないことになってしまいます。 中島悟以来、ずっと僕たちは日本のドライバーを応援することができましたが、 今年は穴があきます。
マクラーレンとフェラーリの首位争い。
ハッキネン・シューマッハのどちらが速いのか。
ハッキネンはクルザードを凌駕して、 今年もマクラーレンのファーストドライバーの地位を守れるのか。
アーバインの初優勝はあるか。
昨シーズン驚異的なマシン開発を行ったジョーダン・無限ホンダは今年はどこまでいくのか。 優勝はあるのか。
番狂わせはあるのか。
新規参戦のBARはどこまで行くのか。
今年も見所はつきないのだけれど、遅くても僕らの日本人が走らないF1は、 魅力30%減です。人によっては90%減なんて人もいるでしょう。
来シーズンから参戦予定のホンダチームに、 日本人は一人は乗るんじゃないかと思っています。 これだって確実ではないけれど、やっぱり乗って欲しいです。 日本人としてはこれまでにない速さを持っていそうな虎之介。 自分の道をヨーロッパでこつこつ自らの力で切り開いてきた信治。 どちらも応援したいですが、今年は彼らはどうするんでしょう。
F1の開幕まで、もう2週間しかありません。 楽しみだけど残念です。開幕した時に感じる寂しさはひとしおでしょう。
今日の朝、空気に春を感じました。
非常に言葉にしにくいんだけど、風に吹かれても心地よい感じかな。 心地よい感じの予感かな。 冬の間は寒さが最初に出てくるけど、今日は、 「あ、もうすぐ風にあたっても心地よくなるな」と感じました。
今週末にはもう一度寒波が来るらしいけど、もうそろそろ終わりかな。 神奈川で過ごす、最初の春です。
京都にいるときは、夜、 花見のメッカ「丸山公園」(八坂神社の裏手の公園です)を歩きながら、 心地いい大気を感じつつ、缶ビールを飲むのが最高に好きだったのですが、 さて、今年はそんな経験ができるかな。 花見スポットがどこなのかも全然わからんしなぁ。
話は変わりますが、東京ドームでのプロ野球開幕戦を見る計画を進行中です。 一度はドームにも行っておきたいし、今年の開幕戦は注目度大ですから。 4月2日の巨人−阪神戦です。
うまくチケットが取れればいいですが。
日曜日のテレビで、「すばる」望遠鏡についての特集がありました。 僕もつい最近まで知らなかったのですが、 日本の国立天文台が建設中の反射望遠鏡で、 継ぎ目のない反射鏡としては、世界最大になるということです。
反射鏡口径は8.2m、凹面鏡精度は1mmの1万分の1という芸術品です。 研磨に4年の歳月をかけたというところから見ても、 常識はずれのものであることがわかります。
望遠鏡は動かさなければ天球の任意の位置を見ることができないので、 当然反射鏡は傾きます。 通常は凹面鏡を厚くすることで剛性を高めるそうなのですが、 すばるでは100本程度のアクチュエーターを使って、 アクティブに制御するそうです。 凹面鏡は軽くするために薄くしていると考えられます。
現在、地球の衛星軌道上には「ハッブル宇宙望遠鏡」という、 光学望遠鏡としては今までの常識を塗り替えた望遠鏡が飛んでいます。 そのテレビでは、このハッブルよりも暗い星が見えると言ってましたが、 ちょっとこれは本当かと疑います。 当然、ハッブル宇宙望遠鏡は邪魔をする大気がないため、 星のまたたき(シンチレーションといいます)はないし、大気による減光はない。 この効果はかなり大きいと思うのですが、果たしてハッブルを越えることができるのか? 少なくても、テレビで生中継していた映像は、 ハッブルのものよりは印象は弱かったです。
しかし、その時に見たい天体に、自由に筒先を向けられるすばるは、 そういう意味ではすごいと思います。 ハッブルでは、たぶん綿密な計画を元に観測する天体を決定していくのでしょうから、 研究者が自由に見られるというのとはほど遠い。 しかし、すばるでは、5分も待てばお目当ての天体が観測できます。 (まぁ当然公のものですから、研究者が自由にというわけにはいかないでしょうけど)
その番組では、映し出される映像に微弱なシンチレーションがかかり、 生で見ているということを実感でき、その感覚は不思議なものでした。 誰もの上にある星空の中に、 ああいう映像を持つ星雲・星団・銀河などがあるということを意識すると、 どうも不思議な気がしてたまりません。
天体への興味というのは、この辺から起こるのでしょうね。 でも実際の研究は、その美しい天体の映像と比べて地味なものです。 なかなか日の当たらない研究分野でもあるのです。